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エリオットのことを知らなくても楽しめる作品
オリジナルの楽曲の印象があまりに強いせいか、最初は戸惑いをおぼえた。
しかし聴き進めていくうちに、エリオットの曲がいかにきちんとしたものであるか、弦楽四重奏という形態にも耐えうる曲であるかということに気づかされた。小川倫生というアコギ・インストのミュージシャンが「ギター的な発想だけで曲を作っていると限界がある」と云っていたが、まさにエリオットはその限界を越えた曲を書いていたのだ、と。
もちろん、このアルバムに参加しているミュージシャンたちのアレンジ能力に負うところもあるだろう。たとえば"Somebody That I Used To Know"は、原曲はアコギをメインとした非常にシンプルなものだが、彼等は「ロックを弦楽器でカバーした曲」で終わらせることはなく、弦楽四重奏というスタイルを前提として書かれた曲のように演奏している。
弦楽四重奏という形態をとることで、エリオットの曲の感傷的な部分が強調されすぎてしまったところは確かにあると思う。それは"Miss Misery"ゃ"Waltz #2 (XO)"といった曲でとりわけ顕著だろう。
しかし、エリオット自身もまた、バンド・スタイルでレコーディングした曲をライヴではアコギ一本で演奏することがあった。それを思えば、もしエリオットがこのアルバムを聴いたならば、眉をしかめるどころか興味深そうに、そして楽しんで聴いたのではないか、と思う。








